リスクがある。
新しいことに動き出すとすぐに考えてしまうリスク。
とても大切なことだからこそ、厄介な思考回路だ。
このリスクを見極めないと、いつまでも行動ができない。
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街へ出れば車が走っているし、電車に乗ればコロナが舞っている。
考えてみれば、少しでも動き出せばリスクのオンパレードなわけで、だからっていつまでも家でじっとしていては、ご先祖さまもボクを見てがっかりするだろう。
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そんなリスクだが、意識をしないとリスクがリスクとわからなくなることがある。
それがはっきりと認識できるのが海外に行った時だ。
ベトナムに行ったとき、スーパーの食材を買う勇気が湧いてこない。
街もやすやすと一人で歩ける気がしない。
日本で当たり前でできたことが、ベトナムという地に来た途端行動ができないのだ。
それはベトナムの食材も、ベトナムの人もボクは信頼していないからだ。
それはベトナムが危ないのではなく、ボクが慣れていないからなんだろう。
わからないものは、全てリスクになる。
だから慣れた日本のスーパーの食材は、何にも考えずに購入できる。
原材料が何のリスクを孕んでいるかも考えずに。
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日本が世界で一番安全だと言うが、それは僕ら日本人にとって慣れ親しんだ文化慣習があるからだ。
海外の人が、日本に来て驚くのは、意外にも子を乗せた自転車らしい。
細い路地を猛スピードで赤子を乗せたママチャリが駆け抜けていく。
世界で一番安全な国で行われている当たり前の光景にアメリカ人は度肝を抜かすという。
僕らは慣れてしまえば、そっとの怪我のリスクなんて目も暮れない生き物なのかもしれない。
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リスクだ、リスクだと騒ぎ立てて、いつまでも行動をしない。
そのうち海外の食材や人のように「自分自身」を自分が信頼しないようになるのではないか。
今日もビュンビュンとリスクなんて考えずにママチャリが走り抜けていく。飛び込みさえすれば野生本能剥き出しにすらなる。
アクセルとブレーキをうまく使えないのであれば、AIによって自動化される世界の方が僕はお似合いなのかもしれない。
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