「コロナってそんなに危ないものなのだろうか?」
そんな不謹慎な…
非常識極まりない考えが…
マスクで曇るボクの頭の中を駆け巡っていた。
いっそうマスクなんて全部外して、息を思いっきり吸いながら歩いてはいけないものなのだろうか。
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健康ありきを保証するあまりに、いつしかガスマスクや防具服を着るようになるのではないだろうか。
大袈裟な考えなのかもしれないが、フェイスシールドを見慣れていくと、どうしてもそんな発想を抱いていく。
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こんなことを思うようになったのは、ボクなりのコロナに対する反抗心からだと思う。
と言うのも、どんどんボクの心は貧しくなって
いるのだ。
他人のする咳や、マスクをしていない人を見ると、
「こんな時期に何を考えてるんだ。気をつけろよ。」
と内心思っている。
コロナの雰囲気にズブズブ飲み込まれているんだ。
怒りの矛先をコロナでなく、その対策をしていない人間に向けている。
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もういっそうこんなマスク全部外してしまいたい。
人としての正常な感覚を取り戻したい。
咳をして苦しんでいる人がいるなら、背中をさすって「大丈夫ですか」と声をかけるぐらい距離をつめる勢いだ。
…。
…。
…そんな妄想を抱きながらも、結局ボクの心はすっかりコロナモード。
咳込む人の背中をさすろうモノならゴシゴシとアルコール消毒だ。
何度も何度もうがいをするだろう。
コロナをうつされたら、たまったものじゃないから…。
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僕の口や手は、菌を感染すためにあるのではない。でも今やその口を晒せば、その手で触れば、濃厚接触者。
で、あれば人と離れてしまえ。
昔から人は、人と距離を取るのが得意だ。
わざわざソーシャルディスタンスを謳わなくても、簡単に疎遠になれるし、すぐに孤独でいれる。
そんな「こんなご時世だから仕方ないよ。」と人と距離を取ろうとする自分のマスクを引きちぎってやりたい…。
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