CDと布団

環境は自分の行動パターンを大きく制限する。

まるで自由に生きているようだが、制限された環境の中で、選択し自分が行動していたことに、環境が変わると気づいたりする。

 

 

 

 

 

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友人が実家から出て一人暮らしをする際、大量にCDを持って出たことを後悔したという。

今まで実家で聞いていたCDと、一人暮らしのCDでは意味合いが全然違うというのだ。

 

実家で過ごしていた時には、あまり意識していなかったが、1人暮らしという限られた間取りになったことで、生活するための環境が露骨に部屋を占めていくことに気づく。

冷蔵庫に電子レンジ、炊飯器・・・。

 

生活環境に追いやられると、部屋という場がはっきりと”限られた空間”であるということを認識する。生活環境に制圧された部屋は、さらに限定的なスペースしかなくなり、本来心にゆとりを与えるはずのCDが、むしろその部屋を圧迫するという現象になっているというのだ。

 

 

実家から一人暮らしへの変化が、環境を大きく変化させている。

 

 

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僕の環境も大きく変化している。

同棲生活から出産により、奥さんは産後、里帰り中。

僕は1人になり、同棲生活ではなかった現象が起きている。

 

その際たるものが布団だ。

 

僕は吸い寄せられるように布団に寝ころんでしまう。

奥さんがいた頃は、布団は朝になると3つ折りにして、夜までは広げてはいけないルールであった。

 

そのため、休日でもゴロゴロはしていなかったが、今は違う。

スマホをいじる、マンガを読む、ぼーっとする・・・

何でもかんでも布団の上でしようとする僕がいる。

 

さらにこの現象が怖いのは休日である。

 

 

 

 

 

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独身時代、休日を丸1日ベッドの上で過ごしたことが何度もあった。

特にやることもないからスマホを片手に、誰かに叱られることはなく、すごい速さで1日が経つ。別に面白いわけでもないのに、ネットサーフィンを繰り返し、そのまま月が上がる夜空を見上げる気持ちの虚しさたるものはないのである。

 

 あの独身時代に戻らないようにするため、朝は布団を片づけるようにしている。

また布団の上ではスマホをいじらないようにしている。

 

しかし…

 

それでも…

 

一人という環境は、ルールを作っても、あらゆる例外規定が生まれ、気づけばまた布団に吸い込まれているのだ。

 

 

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 部屋を圧迫するCD、時間を奪うだけの布団。

でも環境が変われば、人生に豊かさを与える音楽であり、体を癒しを与える布団である。

 

1つの事でも、環境1つ変われば、感じ方も1つ変わる。

凝り固まって意見をしていては分かり合うのは難しいんだろうなぁと偉そうなことを布団の上で考えていたりする。

 

 

 

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