転勤をするため、今日は僕にとって東海地方最後の仕事の日となる。
最後の仕事をする前に、この地方で働いた6年半をざっくりと振り返っておこうと思う。
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一人暮らしをしたのは、この仕事に就いて初めてだった。
1R6畳という学生感。
家賃3万円という田舎価格。
狭い部屋なのに無理やりセミダブルのベットやソファーを入れたりして、田舎のホテルみたいな部屋からスタートした。
慣れない一人暮らしから初めての仕事はてんやわんやだったのを覚えている。
送別品の上司の酒を持たされたら、紙袋の底が破れて酒が割れたり…
会社の駐車場で車をこすったり…
「俺は仕事のできないやつだ・・・」
と凹みながらも、それでも仕事を続けれてこれたのは人間関係に恵まれていたからだ。
そこは感謝しかない。
先輩の後ろ姿を見ながら、社会人としてのイロハを学ばせてもらっていた。
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その先輩たちとの仲も、時間が経つにつれどんどん溶け込み、もはや友達であった。
休日になると先輩の車で出かける。
海でゆっくり時間を過ごしたり、
富士山をのんびり見入ったり、、
と写真では、ほのぼのした風景を演出しているが、実際は朝から晩までかなり詰め込んだ休日を過ごしていた。
体力も限界ではあったが、そこは20代。
若さとノリで楽しく過ごしていた。
なんだか学生時代の延長のような感覚であった。
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遊んでいた先輩たちも転勤して自分も先輩となり、後輩が外国人の前で授業をした。
酒を割り、車をこすっていた僕もいつの間にやら成長し、人を教える立場になっている。
後輩が成長する場に飛び込ませ、僕が先輩にしてもらったことを、今度は僕がしてたりする。
カッコつけながら、失敗して恥をかきながら、多分フラフラしてる先輩に見られているのだろう。
自分の理想としていた社会人像になれているかといったらどうかはわからないが、とても誇りに思う6年半であった。
最後は地味な現場を回る。
初心を思い出し最後までやり抜きたい。
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