今日は休み。
手帳をゆっくりと見かえしてみた。
手帳を一枚めくっただけなのに、随分と昔の僕がそこに書かれている。
2週間前の記憶がはるか遠い過去だ。
引っ越しから・・・
ホテル生活に・・・
新天地から
出産。
ずっと変わらずにあった生活が、ゲームカセットを変えたように一変する。
人も場所も立場も変わり、僕はどこの世界に迷い込んだかわからなくなりそうになるが、ふとしたものが前の世界からもずっと繋いでることに気づく。
かばんに入ってる実家の鍵や、台所に並んだ食器、コンビニでふと流れるチャットモンチーの曲・・・。
変化だらけの足場もない環境になって初めて、全然気にも止めてなかったものが、目に入ってくるようになる。
色んなものが流れていく中で、大切にしたモノだけが選ばれ残ってるだけではなく、「お、お前まだいたのか!」という感じで、気にも止めてなかったものが、この変化の日々の中で生き残っている。
大した思い出があるわけではないけれど、ずっと昔の記憶から今もひょっこり生き残っているのが、何もかも変わってしまう今では、妙に頼もしいのだ。
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今日は初めて子供とあう。
9月5日に生まれたのだがコロナの影響で一度も会えず、ようやく病院から退院する。
午後から初めて会うのだ。
奥さんからは「マスクに鼻の所ガムテープして外れないように来てよ!」と注意されながらもどこか嬉しそうな電話がかかってくる。
奥さん側のご両親にお土産買ってから行くわと告げると、私の分のケーキもお願いと言われ、自分の子どもに会いに行くのかケーキをお届けしに行くのかよくわからないが、そんなやり取りも気にも止めてなかった1つのようだ。すごく懐かしく感じる。
そしてまた、自分の子どもと会うという大きなイベントが待っている。
こんな些細な何でもないこの気持ち全部ふっとばしてしまうのだろうけど、新しい人生が始まる中で、ずっと続けていた優しい気持ちを生まれてきた子どもと一緒につないでいけたらなぁと願っている。
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