何かを失う選択

友人の父親が生活レベルを下げずに困っているという。

 

 

 

以前までは羽振りが良く、高級ブランドや家具を購入し贅沢な生活をしていた。

しかし景気に左右され経営が悪化。それでもプライドや見栄が邪魔をして身分相応の生活には戻れず、給料が下がっても贅沢な生活水準を維持しているという。

 

 

 

 

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贅沢な生活に今の給料では補填が難しいため、投資を仕事とプラスαで始めるが、友人から見るとそれは投資ではなく、ギャンブルになってしまっているという。案の定その投資も上手く回っておらず、さらに支出を加速させている。

 

友人自体は家から出ており、どういう生活になっているか詳しくは分かっていない。でも何度か友人は実家に帰り、父親と真剣に話をした。

 

投資をやめること。今住んでいる所から引っ越しをすること。浪費をやめること。

 

しかし友人の父親からは「今の生活水準を落としてしまうと、勝てる運気も落としてしまう」と話を取り合ってもらえなかった。

 

そして最後には「大丈夫やから。」とあくまで強気な父親がそこにいたとのこと。

 

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そんな状況下の中、一年に一度親戚の集まりがあったという。

親戚一同ご飯を食べに出かけるのだがお会計になるといつも友人の父親がみんなの分を驕っていた。

 

しかし状況が良くない現在。お会計になると友人の父親はスマホのゲームを始めて、お会計に気づいていないフリをする。その姿に親戚も空気を読み父親の分も含め食事代を払っていた。

 

その一連の情景に友人は胸が苦しくなったという。

 

 

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自ら、今よりレベルの低いステージを選択するには相当勇気がいる。

 

何かを手にしたとき(試験合格や就職や結婚など)はみんなに報告をしたいものだが、何かを失う時ほど苦しいものはない。しかもそれを自らの決断で下さねばならないなら尚更だ。

 

今までと同じような生活をずっと過ごしていけるわけではない。

そう分かっていても損得勘定だけで手にしてきたものを捨てる事ができれば、どれだけ人生は生きやすいのだろう。

 

 

 

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