昨日、8月末に引っ越しをする関係で荷造りをしていたら、ふと昔描いたマンガがでてきた。
このマンガは公認会計士の試験に落ちた時に書いたマンガだ。
公認会計士に落ちた話
大学1年生の頃、とにかく僕は遊び呆けていた。
友人宅で鍋パーティーをし、ボーリングにカラオケ・・・
毎日が同じ繰り返しだったが、それが大学生の特権だと思い、月が沈み太陽がで始めるまで遊びを続けていたのだ。
でもそれがずっと続いていくと、頭のどこかで「これでいいのか?」と疑問が浮かんでくる。毎日笑ってはいるのだけど、何もつかめていない感覚。これが僕の求めていた青春だというなら絶対に違っていた。
そんなある日、大学の簿記の授業の単位を落とした。
それだけ遊んでいれば単位は落として当たり前なのだが、そんな時、日商簿記3級の資格をとれば単位は免除されると聞き、「ちょっと勉強してみようかな」と「何かをするきっかけ」を手に入れた。
小さなきっかけではあったが、その後、簿記にドハマりし、カラオケから図書館に籠る場を変えていったのだ。
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その後3級、2級、1級と順調に資格試験には合格し、簿記の最高峰である公認会計士をいつしか目指すようになっていた。親に頼み込み予備校に通わせてもらい、大学2年生からはずっと資格勉強へと時間を注いでいく。
何かを努力をしていること。
当時繰り返していた大学生のサイクルと比較し、日々が積み重なっていく喜びが、すごく自分に自信をつけていた。
その目標に向かっていることこそが正解である!と盲目的に勉強を続けていたのが僕の大学生活である。
勉強を重ね。
勉強を重ね。
勉強を重ね・・・
大学四回生になりついに試験。
そして試験結果は・・・
不合格・・・
この時の絶望はとんでもないものであった。
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一度の失敗ぐらいなんだ!とまた勉強を始めたらいいのだが、その落ちる前から薄々「なんで公認会計士になりたかったんだっけ?」というそもそもの疑問が沸いていた。
「親に支援してもらってる」
「大学という貴重時間を全て注いでる」
「正しいとずっと言い聞かせてきてる」
なのになんで、今更になって「公認会計士になることの意味を考えている!?」
自分の中で建前と本音が混ざりあい分裂しそうなほど苦しんでいる時期であった。
でもそれは明白で、ただ「日々に目的がほしかった」だけだったのだ。
その事実が理解すればするほど悔しくてやりきれなかった。
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自分でも何をしてるのかよくわからないが、その後、絶望の勢いで描いたのがこのマンガだ。
でも漫画を書き終えて、当時はなんかすごくスッキリしてそのまま公認会計士を辞めて就職活動を始めていった。
その選択が当時から合っているのかわからなかったけど、たまにこのマンガを読み返し、何度もその時の気持ちを思い出している。
忘れ去られない時間であるならば、きっと公認会計士に費やした時間も、この漫画も、読み返している今の時間も、きっと大切なものになっている。
最後までご覧頂きましてありがとうございます!