酒でやらかした話

 

 

酒に感謝せねばな 酒が罪を着てくれるおかげで、人間が救われる。

ウルリッヒ・ケスラー)

 

 

これは嘘だ。

酒だから許されることはまずない。

 

そんなことを実感したのは昨日。

”朝の5時”から奥さんに説教をされるという土曜日スタートでした…

 

 

 

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 事の発端は一昨日の金曜日。

勤めている会社で僕の異動が決まりお祝い会をしていた。

 

 

自分のお祝い、普段からお酒を飲んでいないということが合わさり、注がれる酒をそのままの勢いでワイワイ飲み続けていた。

 

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1件目が終わり、2件目へ。

 

徐々に気分もハイになり、ほろ酔いながら赤ワインが注がれていく。 

何が面白いのか、次第に声がでかくなり、リアクションも大きくなる。

抑制していたものが解放されていく。

 

 

バシャっ!

 

 

赤ワインを自分のシャツにこぼしてしまい

シャツが真っ赤に染まっていく。

 

「大丈夫ですか!?」

後輩がふきんをもって駆け寄ってくる

 

「大丈夫!大丈夫!のもう!のもう!」

簡単にシャツについた赤ワインをふき、がぶがぶとそのまま飲み続ける。

 

 

もうこの勢いはとまらない。

 

 

「ぎゃははははははっははは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

ぼやけた記憶なのだが、タクシーに乗っていた。

自宅の前につき、タクシー運転手から料金が足りないといわれる。

 

 

玄関をあけ、自分の部屋からお金を見つけて、おもむろに握りしめてまた玄関に出てタクシーに入る。

運転手にくしゃくしゃになった千円札をわたした。

 

タクシーを見送ることなく千鳥足で玄関に入り自分の部屋でスーツをおもむろにぬいだ。

 

「ん?奥さんはいないのか?」

 

いつもならリビングに必ずいるのだが、そういえば、今日は実家にいくから帰りが遅くなるといっていた。

とりあえずシャワーだけあびて、そのまま眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深夜。

奥さんが実家から帰ってきた。

怒り心頭で。

 

目が覚め、どうしたん?と声をかけた。

でも完全に酔っている。

 

「玄関のドアがあいてるねんけど」

 

 

 

 

ん?

 

 

そうなんやと答えた。

 

 

「いやそうなんや?じゃないねんけど。なんで?」

 

 

ん?

 

 

ごみ?捨てたから?

 

 

酔っぱらいすぎて意味わからないことを言ってしまう。

 

 

 

「は?で、なんで私のベットで寝てるの?」

 

 

ん?

 

気が付くとそこは奥さんのベット。

 

 

あ、いや、いま座った?だけ

 

また意味わからないことをいう

 

 

「いま?扇風機まわってるねんけど」

 

 

奥さんのベッドにせっせと涼しい風を送り続ける扇風機。

 

 

何か説教をしていたが、そのまま記憶がない。

 

 

 

 

 

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気が付くと自分のふとんから目が覚めた。

ものすごい頭がガンガンする。

時計を見ると朝の5時。

 

とりあえず顔を洗おう。

 

 

 

 

 

バシャバシャ

 

 

 

 

昨日…奥さんとの説教どうなったんだろう?

 

チラッと奥さんの部屋を覗くと奥さんは、起きていた。

 

そっと奥さんの部屋に入り、開墾一番謝罪した。

 

「昨日はごめん」

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

・・・

 

 

 

「何をしたか覚えてる?」

 

 

 

 

 

「うん。玄関のカギを閉めなかったことと…」

 

 

「いや、玄関のドアを全開にしててんけど」

 

 

 

え?玄関のドア全開だったの?

 

 

「なんでなん?」

 

 

・・・

 

 

 

・・・

 

 

 

・・・

 

 

タクシーだ。

 

タクシーのお金を払ってそのままドアを閉めなかったんだ・・・

 

 

昨日、説教している途中で僕が寝たみたいで余計に怒りが増しており、

怒りすぎて寝れなかったとのこと…

説教はそのまま一時間以上つづいた。

 

 

 

酒に感謝せねばな 酒が罪を着てくれるおかげで、人間が救われる。

ウルリッヒ・ケスラー)

 

 

 

酒は言い訳にならないし、罪を来てくれるわけがない。

全部自分だ。酒で流せるのは、記憶だけだ。

変わるとしたら自分しかない。

 

最終的に飲んで帰ってきたときは玄関をしめた写真を奥さんに送ることになった。

 

このあとケーキをごちそうすることで、なんとか機嫌を取り戻した奥さん。

もう酒はこりごりだなぁと思い、ちゃんと酒に飲まれないようコントロールして付き合っていこうと思う。

 

「もう気を付けてや~」と

説教の時よりかは幾分声が明るくなった奥さん。

 

でも僕らはまだ知らなかった。

このあと脱衣所にいき、洗濯機を回そうとした時、

赤ワインで真っ赤に染まったシャツと出会うことを。

 

 

 

 

 

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