「ちょっと社員が風邪をひいたみたいで」
関連会社からの連絡は、ボクの業務を一気に止めてしまった。
上司からは、
「病院にすぐに行け!」
「他の社員の症状は!?」
「昨日までの動きは!?」
…。
…。
ちょっと風邪…。
そんな発言が出たら、記者クラブでも開いたかのように取材、報告書作成、伝達、指示…
また取材、報告書作成、伝達、指示…。
ボクはずっと報告書を作成していた…。
なにをボクは今作っているんだ?
ボクらはどこへ向かっていくのだろう?
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結果として、コロナではないということがわかり一件落着。
とはいえ、その報告を受けたのは夜7時を回った時だった。
朝から指示を出されて、ずっと作っていた行動記録や、経緯書・報告書などは、「大丈夫だからもういいよ」の一言で終わる。
ボクは何をしてるんだろう?
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小沢健二がそんな皮肉な状況を俳句のようにツイートをしている。
「ちょっと風邪」
— Ozawa Kenji 小沢健二 (@iamOzawaKenji) 2020年10月7日
気楽に云えた
遠い日よ
本当にそんな状況。
まるで人を車で轢いたように、風邪をひくことが重い重い案件になっている。
この後に及んで、コロナになろうものなら村八分の勢いだ。
そうならない為に、せめて「しっかりと状況把握はしています。」と言うためだけに、ボクは資料を作っていたのだろう。
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社会が混乱状態になっている。
コロナが怖いのか?
世間の目が怖いのか?
感染拡大防止という行為が、いつしか脅迫概念のように世に取り巻いている。
電車の中で、喉がかゆくなり咳をしたくても、グッと唾を強く飲んでガマンをした。
本来ある自然な行為を、グッと押さえつけて、不自然な社会の流れに今日もボクは居させて頂きたいのだ。
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