野生のエナジーな喫茶店
喫茶店が好き。
なんで珈琲1杯に500円も600円も払うのかと子供の頃思ったりしたけど。
色味のない流れに、喫茶店は空間や香りや音でそっと絵の具を流してくれるようだ。
落ち着いた絵の具の彩色。
でも昨日行った喫茶店は、そうではない。
かなり赤い。
なかなかエキサイティングで攻撃的な店であった。
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落ち着いた外観の喫茶店。
ただ店には「まるちゃんの手作り小物作品展」と書かれた看板が…。
今日は店内でイベントをやってるのかな?
珈琲が飲めるのか心配になる…。
とりあえず中に入ろう…。
玄関のドアを開けようとした…
…。
…。
…なんかいる。
これは、イベントではないな。
昔からこのキャラはいる気がする…。
そんな佇まい…。
でも店内に入ってみると落ち着いた雰囲気で、一安心だ。
お客さんも少なく、静かな時間が…
…。
…。
…なんかいる。
もう見えるモノ全てが、まるちゃんの手作り作品展だ。
わたされる「めにゅ」と書かれたメニュー表さえ手作り。
ぎゃーー!
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出てきた珈琲は、先ほどからのキャラ同様、陶器から手作りされていた。
暖かみのある世界というと、ちょっとニュアンスは違うかもしれない。けれど作り手が楽しんでいるのが、惹きつけられる。
珈琲の味は苦味があり、その苦味に土から焼かれた陶器にあたると、土の味そのものが入り込んでくる。
土なんか口に入ると、ぺっぺっと吐いていたはずなのに、妙に懐かしく、そして絶妙にこの珈琲と合う。
懐かしいのに新しい。
珈琲一つでとても嬉しい贅沢な体験をさせてもらった。
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ボクは今日から長期休暇をもらう。
始まったばかりの初日の朝は、昨日の喫茶店に対抗するかのように、家でファミリーマートの珈琲を飲んでいる。
まだ何をしようか細かくは決めていないが、大雑把でもあの喫茶店のようなエネルギーに満ちたものを放っていたい。
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