僕は嘘をついた

僕は昨日嘘をついた。

 

仕事でその場をやりぬこうと大したことではない、早く解決させたいという想いで嘘をついた。そしたら至る所に矛盾が起きて、5分もせず「すいません。嘘をつきました。」と謝ることになった。

 

 

「え?なんで嘘をついたの?」と上司があきれて僕の顔を見ていた。

 

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なんであんな嘘をついたんだろう?

 

仕事を終えて家に帰りながらぼんやり考えていた。

考えれば考えるほど、恥ずかしく情けなくなり、また逃げ出したくなる。

 

嘘をついた理由なんて、はっきりわかっている。

ただただ弱い自分がそこにいたのだ。正直に言えばいいのに、嘘をついてその事実と向きあおうとしない自分がいる。

その存在に気づくとまた堪らなく胸が締め付けられる。

 

 

 

 

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その日、奥さんに会社で嘘をついた話をした。

すると奥さんからは「アホやん」と言われて、なぜかそのまま「びっくりドンキー」に行く流れになった。

 

 

チーズバーグディッシュを2つ注文し、また嘘の話を考えていた。

「なんて信頼が落ちることをしてしまったんだ。」

そんな考えがクルクルと回るとどんどん負のスパイラルに落ちていく。

 

真っ赤なテールランプが並ぶ外の景色を見ていると、奥さんから「お酒飲む?」と聞かれた。

 

驚いた。

 

金曜日以外の平日ではお酒を飲まないというルールになっているのでそんなことを言うと思っていなかったからだ。

よっぽど僕がへこんでいるように映っていたのか。

 

「いや、いらない、ありがとう」と返事をし、奥さんの話を聞きはじめた。

クーラーの設定温度、冷蔵庫の音がうるさい、土日にユニクロに行きたいなど、いつもと変わらない奥さんの話を聞いていると少しずつ負のスパイラルから抜け出していった。

 

 

 

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もしこの話に救いがあるとしたら、「嘘をつきました」とその日に答えたことだろうか。

結局悪い嘘を未来に残すことは、ずっと悩みの種と付き合うことになる。

その種を先に刈り取っていることが、結果すごく精神的負担を軽くしている。

 

とはいえ、これからも嘘をつかないために、言いにくいことも言っていかないといけない。嫌なこと、怒られることを避けず、その事実と向き合うためにちゃんと正直に話さないといけない。

 

それが難しくて嘘をついてしまう。どんなにきれいごとを言っても嘘という言葉がある以上、やはり逃げたくなった人がたくさんいるのだ。

 

それでも嘘をつくことでますます難しい世界をつくってしまう。これを今回強烈に痛感した。

 

 

苦は楽の種で、楽は苦の前兆である。

 

福沢諭吉

 

 

今回の経験が、福沢諭吉のいう楽の種になるよう、忘れずに水をやり続けていきたい。

 

 

 

 

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