建造物として心を奪われたもの。
スペイン、バルセロナの象徴サクラダファミリアは、僕の中でずっと眩しく光り続けている。
今もなお作り続けられているサクラダファミリア。
着工が1882年3月19日からだから、かれこれ140年工事が続いている。
それだけでなんとも笑えてくるスケール感だ。
実はサクラダファミリアの完成図はもうある。
↓こちらが完成図
分かりにくいが上の写真で黄色になっているところがまだ未着工のところ。
メインとなる場所はまだ着工すらされていない。
これからもまだまだ話題を作りそうなサクラダファミリアだ。
↑完成予想図(3D)
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僕がサクラダファミリアに訪れたのは、昨年の11月中頃だ。
バルセロナの空を突き破るように高くそびえ、さらに未だ着工が進む教会。
ゴシック建造物に、子供の無邪気なラクガキのようにあちこち彫り込まれている大人の装飾。
その装飾はすべて聖書のシーンから取られており、サクラダファミリアの装飾を見るだけで聖書を学ぶことができるようになっている計算つくされた作り手の想い。
僕の胸に強烈な印象をサクラダファミリアは残した。
その装飾は時代と共に変わっており、建物を歩いていると最近作られたのであろう現代アートのような装飾も見ることができる。
教会という場のため、敷居の高い芸術作品だけを取り扱っているように思うがそうでもない。その時代・時代の流行りも寛容に取り入れている。
ここに140年も工事が進むことで生まれる意味があると僕は感じている。
多くの人に、そしてそれは人数だけでなく、多くの時間にも支えられている建造物。
それがサクラダファミリアなのだ。
↑カメが重い柱を支えてる
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サクラダファミリアは外装だけではない。
特に僕が胸を奪われたのは、教会の中である。
どこまでも高くつき上げた天井に、一つ一つ異なるステンドグラスが、これまた手作りいっぱいに窓淵へとはめ込まれている。
そして教会に光が入ると、赤や青や黄に、光たちが色を変えて遊ぶのだ。
あっちは緑色の空間!こっちは赤の世界!
光が幻想的にこの時間を鮮やかに彩っていく。
それがあまりに美しく楽しくて、崇高な場と知りながら、どこかで子供心いっぱいなエンターテインメント感がたまらない。
初めてなのにもう懐かしい。
この光を僕はどこかで見たようにも感じる。
このサクラダファミリアの建築家アントニ・ガウディはこのような言葉を残している。
物事を上手くやるために必要なこと。
第一に愛、第二に技術。
僕はこの言葉が好きだ。
第一に「愛」なんだ。
そしてその愛は今もなお愛されて工事が進んでいる。
みんなの手でサクラダファミリアはまだ成長し続けているのだ。
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そんなサクラダファミリアと出会った衝撃があまりにすごくてもう一度見たくてたまらなかった。
次の日、居ても立っても居られず、日も出てない早朝、ホテルからランニングしてサクラダファミリアへ走った。
早朝のサクラダファミリアは静かだった。
犬の散歩をしているスペイン人がチラッとこの教会を見上げている。
ウォーキングしているおじさんが教会の塀に背中をつけてスクワットを始める。
だれも僕みたいに写真をとっていない。
昼間の崇高な姿とは一変、「地元の建物」感がすごい。
業者なのか作業着を着た若い兄ちゃんたちがコーヒー飲みながらぞろぞろサクラダファミリアへ入っていく。
なんかめちゃくちゃ馴染んでいる。
サクラダファミリアのすっぴんを見たようであれだが、そんな姿も含め大好きだ。
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サクラダファミリアの衝撃はそのままこのブログへ繋がっている。
日本へ帰ってきてまず始めたのが、このはてなブログであった。
「第一に愛を」
僕もなにかを表現したくてこのはてなブログをスタートさせた。
未だに工事が進むサクラダファミリアのように、僕も好きをずっと続けていきたい。
最後までご覧いただきありがとうございます!