このコーナーは世界の偉人を妄想ストーリーを踏まえつつ紹介するコーナーです。
哲学者スピノザの紹介
神の存在について
うまくいかないことばかりで、何もかもやる気をなくしふらふらと歩いていたサラリーマンドグマ。限界になり、ドグマは空に向かい叫んだ。
ドグマ:
もう、、、神様助けてー!
その時だ、その叫び声に合わせて、不意にドグマの背後から男性が声をかけてきたのである。
スピノザ:
おいおい、そこのサラリーマン!君の考える神は、まさか髭の生やした西洋人ではあるまいな!?
ドグマ:
えっ!なんですか、急に!?あなただれ?
スピノザ:
私はユダヤの哲学者スピノザだっ!さぁ答えろ!君の神のイメージを!
ドグマ:
(なんだこの人!?)
まぁ神様って白い布みたいなの着てて、雲にのってて、頭に輪っかがあって杖があって、、、
スピノザ:
おい!私の根本思想は汎神論だぞ!神はすべての事象の中に存在し、事象はまたすべて神の中に存在するのだ!伝統的なキリスト教の人格的な神の概念を君は出すのか!
ドグマ:
えぇ何々!?
スピノザ:
従来の神の概念は哲学的に排除されるものだ!ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、、、共通の根本教義とする超越神を世界像から排除するべきだと私は、考えているのだぞ!!
ドグマ:
は、、、はぁっ!??
過激な思想
スピノザ:
だが!!!まぁたしかに君の考えもわかる。。。たしかに十七世紀の当時もそうだが、あまりにも私の思想は過激な思想のため、ヨーロッパ思想の中心から外された。。。
ドグマ:
はぁ、、、
スピノザ:
が!その100年後のドイツの汎神論論争を契機に見直され、現在もさまざまな解釈が行われているっ!
ドグマ
あのぉーあなたなんなんですか。話がさっぱりなんですけど、、、
実態一元論
スピノザ:
君は神を人体化した1つの存在と考えているのだろう?私は違う!神とは、すなわち自然なのだ。この「神すなわち自然」が万物の原因だとも言える!動物や植物、鉱物でさえも、あらゆる対象は精神性を備えており、それらの物質は精神性とともに大きな神の一部だと考えるのだっ!
ドグマ:
いや、それと僕の悩みは全く関係ないというか、、、
スピノザ:
そんなことはない!きみは、この「存在するあらゆるものはただひとつの実体からなっている」とする概念をまるで分かってはいない!だから悩み苦しんでいる!神の一部として私たちはこの自然の世界で生きているのだ。全てがつながっているのだ!
スピノザの名言
ドグマ:
神様なんて、、、いないよ、、、
スピノザ:
君や、社会は、目に見えない神を信じる。だから報われないと、その存在自体ぼやけるのだ。神への考え方が違うのだ。聖霊は、精神の中に生み出す心の平安以外のなにものでもないのだ。
ドグマ:
、、、僕、、帰ります!
スピノザ:
君は社会に帰ってどうする?
盲目的な欲望に左右されている人がたがいに示す感謝は、一般には感謝であるよりは、むしろ取引または罠の誘いであろう。
ドグマ:
じゃあどうすればいいっ!!??そんなこと言われても、、、!!
僕は、弱い人間です!心も不安定だ!
とてもじゃないがそんな考え不可能だ!
スピノザ:
不可能などないっ!
人が不可能と思う時、やらないと決めている時なのだ!
ドグマ:
うっ!?
うおーー!!
スピノザが超越神を排除した世界観を提示したことは、当時のヨーロッパにおいてはあまりにも過激で常識外れだったため、多くの人にとって受け入れることができないものであった。それは、時代を先取りしていたのだ。
しかしスピノザの哲学は、唯一絶対の神に馴染まない人や、神は1人なのかと疑いを持つ人に、私たちの生活や私たち自身が、神の一部である、として考えることは、「力強く優しい哲学」として自然に受け入れられやすい思想かもしれない。
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