喫茶店にて~タバコを吸うおじさんと一年前の僕

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朝、1人で喫茶店におり本を読みながらゆっくりと過ごしていた時、70代の男性が入ってきた。

 

そして70代の男性はおもむろにタバコに火をつけた。

茶店内に紫煙が立ち込める。

タバコを吸いながら新聞のページをめくり灰を撒き散らしていく。喫茶店内はすぐにタバコ特有の薬品の香りが充満し、そんな男性を見ながら、一年前の私が思い浮かんでいた。

 

2019年から禁煙して11ヶ月が経つ。未だにふと吸いたくなる瞬間がある。これはニコチンによる身体的依存ではない。完全に精神的依存がまだへばりついてるのだ。

 

だけど、この男性のタバコの姿、香りを嗅ぎ、改めて強くやめてよかったと思えた。

吸っている人に申し訳ないが、やめてわかる。こんなに迷惑な嗜好品はない。あまりに人に迷惑な薬品だ。臭すぎる。そして汚い。やめたばかりなのでそんなことをいう権利もないが、やめたからこそ感じたとれた。それだけ喫煙という行為は時代とそぐわないのだろう。

 

タバコによるデメリットは何か。私は最大のデメリットはタバコに関わっていることによる機会損失だ。タバコを吸う場所を探す時間や、タバコを買いに行く時間もそうだが、タバコを吸うことにより、「タバコを吸ってるから」と言い訳し運動をしなかったり、「タバコを吸ってるから」と呑みに行ったり、タバコを吸ってることでどこか諦めてる自分が出てくる、これが最大のデメリットだとやめて気づいたことだ。

 

こんなに人生は可能性がある。

副流煙が天井にぶつかり行き場もなく部屋の中でひろがっていく。その火元をじっと持っている男性を見ながら昔の自分と照らし合わせていた。