不安を抱く思考回路を変える「かぜの法則」

子供の頃、親が留守のとき家の花瓶を割ってしまい、どうしようと恐怖を感じた経験があります。これは社会人になっても同じで、上司から着信があると何かあったかと不安になってくるのです。

人は原始時代から死の隣り合わせのなかで、危険なことにたいしては強く防衛本能が働き脳が注意喚起として不安を多く抱く傾向があるといわれています。

ただ現代社会では、あなたがミスしただけで当然死ぬことはありません。なのに脳は余計な不安をどんどん与えます。それは防衛本能として注意喚起としてです。

しかし本末転倒ではありますが、不安から導かれるストレスは現代の社会問題である、鬱病を引き起こし、自殺や過労死という、結果、死に直面するとてもデリケートな問題となっています。

よくよく考えてみると、現実は、実際にその思っていた不安の1割も現実とはならないです。しかし防衛本能の中で無駄にストレスがかかる想像ばかりし、どんどん余計な心配事を抱えていきます。

そのような不安ばかりを考えてしまう思考回路を続けていくと、癖になってしまいます。しかしこれはチャンスであり、この思考回路を改善することで劇的にストレスは解消できます。

そこで私は自称「かぜの法則」を実践しています。
かぜの法則とは、自分自身の思考回路を見つめなおす一連の習慣を名称したものです。

不安事象(かぜが起きる)が発生し、不安な想像を抱き(かぜの中にいる)、不安な感情が去る(かぜが止む)一連の思考回路を観察することで自分の思考回路を理解することを「かぜの法則」と呼んでいます。

例えば上司からの着信があったとき、風が生じます。
そして風の中で、「仕事で何かミスをしてしまったか」「怒られる!」

「みんなから白い目で見られる」等と考えがどんどん湧き上がってきます。

そしてひとしきり考え込み、落ち込み風がやみます。


この不安な妄想にふけっている自分自身を第三者として傍観することが大切になります。そして自分が風の中にいる度に、「そんなこと起きないよ」「心配しなくても大丈夫」と声をかけてあげます。

この習慣をつづけていくと、不安な思考回路はどんどんなくなり、ポジティブに変わっていきます。

 

ミスが起きたときだけでなく、何かに挑戦するときも不安は生じます。
不安は生きていればどこにだって生じますが、不安を加速させる思考回路を持っていると、次第に身動きができなくなり、結果として何も考えずだらだらと生きてしまいます。

だからこそ、この「かぜの法則」の習慣を続けることで、また自分自身が不安な思考回路を始めると「また俺、考えてるよ」と、自分の思考回路の癖に気づき冷静に判断できるようになってきます。

こうなれば、自分の思考回路をコントロールできるようになり、ストレス自体もコントロールを利かすことができるようになるのです。